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和田塾通信2013/12

2013年12月 和田塾通信〔№43〕

今月気に入った言葉、気になった言葉

『1日は24時間であり、これだけは、金持ちであろうと貧乏人であろうと同じ条件だ。時間の使い方で人生は変わる』

私は、20代の頃から、人の3倍、人生を楽しもうと考えて実践してきた。そのためには、人の2~3倍は働くことだと思った。能力もない、キャリアもない、実力もない自分にとって、まずは時間を有効に使うことだと、とりあえず長く働くことを自分に課した。
日本電産の永守社長も「何もない奴は人の倍働け」と口グセのごとく言っている。そして今だ自ら365日体制をひいて実行されているという。

創業40年を迎えたセブンイレブンの「考え方」から学ぶこと

コンビニエンスストアは、今から60年ほど前に米国で誕生した業態である。日本の量販店といわれるチェーンストアが展開され、最も出店攻勢をかけていた頃、いわゆるスーパーの創業者が60年代から70年代にかけて、最も米国で成長していたコンビニエンスストアを見て、どう思ったかは定かではない。そしてダイエーは「ローソン」を、イトーヨーカ堂は「セブン-イレブン」を、西友は「ファミリーマート」を展開した。
しかし、時代の変化と共に、ローソンは三菱商事に、ファミリーマートは伊藤忠商事にと、それぞれが巨大商社のグループに入った。
量販店の中で最も早くコンビニに参入したイトーヨーカ堂が、米国のサウスランド社が展開していたセブン-イレブンをフランチャイズ契約することによって、日本でスタートさせたのがちょうど40年前になる。
日本では飽和状態とされる分岐点、店舗数5万店を2012年の秋に超えた。大手5社の出店数は13年度も計4500店と過去最高を見込む。
それほど、コンビニは成長し、定着してきている。何故か。一言でいえば、「消費者にとって必要な店になったから」である。業界トップのセブン-イレブンは、他社の追随を許さない約1万6000店になる。そして今、最後の出店地といわれる四国に、同業サンクスの離反グループをFC化して、猛烈な勢いで出店攻勢をかけている。
セブン-イレブンは、米国で誕生した会社であるが、米国の会社は一度、倒産し、日本のセブン-イレブンが再建するという日本企業がかつてやったことのないことをやり遂げたことも特筆できる。
企業規模も日本だけで売上高3兆5,000億円、営業利益1,800億円、そして米国の売上げは1兆8,000億円であり、アジア諸国でも大成長を遂げている。そして2015年には世界売上10兆円を目標として、すでに動き始めている。
セブン-イレブン・ジャパンの40年の歴史は表の通りだ。セブン-イレブンは他のコンビニを売上規模、利益、1店舗・1日当たりの売上高(セブンの日販平均66万円、ローソンは54万円、ファミリーマートは52万円)において、圧倒的に凌駕している。全店で1日約1,800万人も来店するというから、驚きである。
コンビニ業態=ビジネスモデルの特徴は、なんといっても「情報社会に生まれた複合機能型小売業態である」ということだ。それはネットワーク型小売業であり、情報武装型小売業態としてとらえている。
そして「欲しい人に欲しいモノやサービスが欲しい時に欲しいだけ、そして、より望ましい条件で」という適品、適時、適量、適条件の品揃えを構築したマーチャンダイジングカンパニーであり、99.99%という世界に類のない納品率を可能にする1日3便体制を可能ならしめた物流力と商品調達力(製造能力含めて)が極めて秀でている。
セブン-イレブンの強みは、商品カテゴリー別にとらえても「日本一」レベルの売上規模を誇っていることだ。おでん、雑誌、おにぎり、アイスクリーム、飲料等々、最近では、セブンカフェといわれるコーヒーや一食用のサラダパックなども、「日本一」になるだろう。
これらは、出店エリアのドミナント化をし、専用工場比率が圧倒的に高く、戦略的に経営効率、あるいは1店舗当たりの日販を高めているからである。
情報武装型というのは、結果として、今でいうビッグデータがセブン-イレブンにあるということでもある。1万6000店、1日の来客数1,800万人という規模の中で「商品情報」一つとっても、ジャストインタイムで対応できるPOSシステムを装置し、データ管理されている。それが生命線である商品供給にネットワークされている。
つまり、売れ行き情報と商品開発、商品供給がまさにジャストインタイム化しているということになる。
セブン-イレブンのもう一つの強みは、サービス商品の開発力だ。代表的なのは店舗の片隅にあるATMである。1987年に東京電力の料金収納代行を始め、2001年に銀行業に参入した。銀行業といっても「決済特化型」である。
機械でしか出来ないことを全国のあらゆる銀行とネットワーク化することで、お客さんにとって便利な市場の創造をしてきた。
コンビニで航空券が買える、映画やコンサートのチケットが買える、そうしたインフラもネットワーク化してきたのである。
つまり、セブンは「近くて便利産業」と言われるように、一つの巨大な事業インフラを築き上げている、それは今までにはない小売形態であり、全く新しいビジネスモデルとしてとらえることができる。
あのピーター・ドラッカーにして消え行く小さな店をコンビニに転換し、社会インフラにしたその状況を「社会革命である」と評した。
最近、セブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文会長は、40周年を迎えて「世の中、コンビニは飽和といわれるが、まだまだ成長の余地はある。高齢化や一人住まいなどの市場の変化が激しく動き始めている。その変化に対応し続けることによって、成長の第2段階に入る」と言っている。
そして、既に始まっている次の10年対策として「急拡大するネット消費と実店舗を有機的に組み合わせるマルチチャネル戦略の取り入れ」の必要性を説いている。
セブン-イレブンの真の強さは創業40年以上にわたって揺らぐことのない確固たるビジネス哲学と他の動きによって流されることのない政策・戦略を貫く中で、自ら構築し、不断の自己革新・進化によって積み重ね、培ってきた表面からは見えない企業体質、組織文化、仕組み、システム、磨き上げられたテクノロジー、現場の技術にある。
そして、それらを徹底して基本を忠実に実行し、お客様の立場に立って、その日常の仕事の質を高め続けることによって高いストア・ロイヤリティ等々が支えられ、高い業績と成長、競争優位や顧客支持力のベースになっている。
セブン-イレブンから、どんな業界の人でも、学ぶことができるとするなら、私はその「考え方」にあると思っている。それは実質成長推進者であり、実行者だった鈴木敏文会長の考え方でもある。

1. よそのマネは絶対するな。オリジナルを追求せよ
2. 過去の経験を破壊せよ。昨日の続きを断て
3. 変化の激しい時代に自己革新(イノベーション)を怠った企業はいかなる過去の強者、覇者と言えども明日の成功は保証されない
4. イノベーションとは、どんどんワガママになっていく(要求のレベルを高めていく)お客様の要求に対して、自分を変えることで、それを合理的に受けれられるようにすることだ
5. 我々の最大の競争相手は同業他社ではなく、変化するお客様のニーズこそが最大の競争相手だ
6. 相対ではなく、絶対の追求を
7. 今、ビジネスも商品もどんどんライフサイクル(寿命)が短縮化している。昔はライフサイクル曲線も富士山型であったが、やがて茶筒型に、そして今はペンシル型に変わっている。こんな時に他人の追随をしてうまくいくはずがない。かえって危機である
8. セブン-イレブンの本当の強さとは、他が容易にマネのできない独自でつくり上げてきた商売や経営の圧倒的差別化の武器としてのノウハウの存在である

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