ワダからのメッセージ (2018/1 №6)

不確実な時代、ますます「人財の質」が問われるようになる

後藤新平は明治の日本近代化に尽力した一人である。数多くの業績も残した後藤新平の今も語り継がれる名言が

金銭を残して死ぬ者は下だ
仕事を残して死ぬ者は中だ
人を残して死ぬ者は上だ

である。

後藤のいう「人」とは、志が高く、『天下国家のために働き、人様の役に立つような生き方のできる人』ということであろう。

「人はそれぞれの役割(使命)をもって生まれてくる」、これは哲学者、森信三先生の言葉だ。

だから特別な政治家になったり大実業家になったりして、天下を動かすような人も大事だが、目立たないけれど、一つのことをコツコツやっている人も大事なのである。

米国の大統領になったトランプ氏が就任以来、彼の発する言葉、考えに対し、物議を醸すことが度々生じている。

一部からは「大統領としてふさわしい能力、知力、品格を有していない」とまで言われている。一言でいえば、大国のリーダーとして「知性、品性に欠け、安心感、安定感がないように見える」ということだろう。

彼が米国大統領として選ばれたのがよかったかどうかは、もうしばらしくしてその判断が下されると思う。

有史以来、人間は様々なものを創造し、文明を発展させ、歴史をつくってきた。

最近はロボットが人に替わるとまで言われているが、人間の叡智にはかなわないだろう。

人間は様々なモノを生んできた。医薬にも自動車にも飛行機にしてもである。

自然は美しいし、素晴らしい。森林や海や川がなければ、結局、人間は生きていけない。その自然と共生して生きていけるのも人間の知恵である。

最近は情報化社会で様々なIT技術が生まれてきた。

マイクロソフトのビル・ゲイツにしてもアップルの故・スティーブ・ジョブスにしても人間である。そして天才といってもよいだろう。

先日、こんなことが話題になったレポートを見た。インドのボンペイ工科大学は世界屈指の工科系大学であるが、この大学の卒業生をマイクロソフトが大量に採用するという。ビックリするのは初任給で2000万円/年を超えるそうだ。次のIT戦略のための「人財の確保」である。

今、産業革命が進行中である。

1980年代、日本の製造メーカーは「世界トップ」と評価された。大量生産時代における「日本的経営の強み」であった『終身雇用』『年功序列』『企業内組合』が優秀な画一的な人財を生んだのである。

しかし、情報社会に入り、先の読めない時代、形のないモノが価値のある時代に入ると、日本的経営は機能しなくなった。だから今、日本の大企業の多くは世界競争に入れないでいる。あるいは部品供給屋で終わっている。

日本は莫大な財政赤字、少子高齢化と人口減を将来も抱えていかなければならない。

日本が輝ける国として持続できるのか?世界で戦える会社を生むことができるのか?

それははっきりしている。「人財」である。世界のどの国でも通用できるような人財である。そして、天才的な発明、発見ができるような人財である。

人財を生むのは「教育と環境」しかない。

国家でも会社でも次の時代を創り、生き残れるリーダー的な人財育成に今こそ力を入れるべきである。

後藤新平の「人を残して死ぬ者は上だ」という言葉が、今ほど身にしみる時はない。

1.「2018年の新成人は123万人」が示すもの!

総務省によると、2018年1月1日時点での20歳の新成人は前年と横ばいの123万人(男性63万人、女性60万人)で、日本の総人口に占める新成人の割合は0.97%と、8年連続で1%を下回っている。

新成人の数は第2次ベビーブーム世代(1971~74年生まれ)が成人になった後、95年から減少傾向が続いている。

2017年生まれの赤ちゃんは100万人を切って約94万人、2年連続で100万人を切っている。

つまり、出生数は94年の約124万人を境に現在は30万人近く減っており、今後も増加する見通しがない。

日本の人口減少がもたらす社会構造への影響はさらに大きくなっていく、ここに根本的な問題がある。

 

 

 

2.「忖度(そんたく)まんじゅう」が大ヒット!

森友学園問題で流行語になった言葉で子供でも知るようになった「忖度(そんたく)」の焼き印を押したまんじゅうが関西の新土産で販売開始からわずか半年で8万個を売るヒット商品になったという。

この「忖度」を商品化したのは、土産などの企画製造を手掛ける大阪市の「ヘソプロダクション」の稲本実社長。「忖度」は政治問題としては、マイナスのイメージとして取り扱われているが、調べてみると元々は「人の心をおしはかること」であると解釈、日本らしさを表そうとまんじゅうに採用し、見た目もシンプルにして包装紙は辞書風にした。

当初は「政治色が強すぎる」と扱いを断る店もあったそうだが、ネットなどで評判を呼び、今、主要駅や空港などで扱われヒット商品になった。

 

3.あなたは原発に「賛成」か「反対」か?

前総理の小泉純一郎氏が「日本から原発をなくそう!」という運動をしている。これは氏の「最後の仕事だ」という。

私も反対であるが、具体的な運動に参加していないのが、はなはだ心苦しい。

そして、ここにきて、青森県六ヶ所村の再処理工場の問題が浮上してきた。

2兆円を投じた核燃料再処理工場が20年たっても稼働していないからである。

理由は「核燃料サイクル」が技術的な問題、施設の問題等で前に進まないからだ。

サイクル政策とは原子力発電所の使用済核燃料を再処理して取り出したプルトニウムやウランを再び燃料として使う計画のことである。

政府は原発エネルギー政策が行き詰まることを恐れ、何とか進めようとしている。

しかし、六ヶ所村も時代が変わって「もう原発関係はいらない」という風向きになってきている。

最終処理の見えない原発、もしまた大地震がきたらどうするのか?何が正しいのか?何が平和なのか?何が幸福なのか?を国民一人ひとりが考えていかなければならない。

六ヶ所再処理工場の全景

 

4.AI産業革命!

1月にラスベガスで世界最大の家電見本市(CES)が行われた。

その関心はAIに集まったという。

グーグルとアマゾンの2強が一つのコラボレーショングループを築き、一気に産業や社会の中心部に入り込む可能性があり、競争環境が劇的に変わる可能性があるとみられている。

特に自動車と家電の分野で一気に進みそうである。

アマゾンとグーグルのグループに入り込む企業は次の図のようになっている。

出典:日本経済新聞