「ワダのその時、思ったこと、感じたこと」 (2021/6/2 №74)

先進国で進む人口減のトレンド!

中国の人口が発表された。「14.1億人」ということであったが、マスコミの論評は「いよいよインドと並ぶ世界で最も人口の多い中国で人口減少に入る」というのであった。

人口減少は高齢化社会になることを意味する。それは「中国の生産人口(働き手)が減るということであり、中国の弱体化につながる」と言う。どの国も人口=規模ということで近代国家を構築してきた。米国でも少子高齢化が続いている。2020年の出生数は40年ぶりの低水準で約360万人と前年比4%減。減少は6年連続である。

米国は移民受け入れ国家である。若い移民を受け入れることによって国家の若さと労働力を補ってきたが、トランプ前政権で合法移民の流入を抑制したことも響いた。先進国で例外的だった米国の人口成長は曲がり角を迎えつつある。

日本はご存知の通り、深刻である。1960年代、生産人口は平均1.8%増で実質成長率は年度ベースで平均10%程度と高かった。しかし、1990年代後半から生産年齢人口は減少局面に入り、2000年代以降はマイナス幅を広げた。成長率も2000年代は0.5%と低迷した。

人口減=生産年齢人口減少=低成長経済となるのである。