幸せな社長のFlow days 第76回 「お客様が応援したくなる企業」

先日出張に行った際、ホテルにこんなメッセージが残されていました。

大変だけれどがんばっていることが伝わってきて、応援したくなりました。

「みんなで笑い合える安心安全な日常」

今まで当たり前に思っていたこと、それがどんなに恵まれていたのか。
私は「日常」は、奇跡の連続だと思っています。

小倉と博多のホテルに宿泊しましたが、今までは常備されていた基礎化粧品はもう用意されていませんでした。
アイマスクとか水とか今まで当たり前にあったものが、当り前ではなくなっています。
機内の飲み物のコップも小さくなり、楽しみだった音楽番組もなくなり機内誌も違ったものになりました。(ANAを利用しています)
コロナ禍の今、多くの企業が体質改善に取り組んでいます。先日も、紙のコースターを買うお金がないと話している店舗の方がいました。
またカットされたことにより、仕事がなくなったところもあることでしょう。

今までは、あれもこれも色々な「モノ」のサービスがたくさんありました。
競合がこんなサービスをしているから、うちはこのサービスをつけよう、値引いてきていただこうと。

これからの差別化はモノよりもさらに「人」に重きがかかると思います。
人にしかできない事で感動を与えていくことが最大のサービスであり、お客様の記憶に残り応援したくなります。

横浜にある小さな野毛動物園に行った寒い冬の日のことです。
動物園の片隅に、昭和の香りがする小さな食堂を老夫婦が営んでいました。席に着くとすぐにおじいさんがお冷をもって速足でやってきました。
「今、すぐにあったかいお茶をもってきますからね」
といって、わざわざ帽子をとって深々とお辞儀をしました。そのお辞儀には、あったかいお茶をすぐに用意できなくて申し訳ないという気持ちが込められていました。

あったかいお茶をもってくる短い時間の間、お冷をもってきてくれる。そのサービスがとっても温かく感動しました。
店舗は老朽化のため、その後取り壊されてしまいましたが、何年経ってもあの時のおじいさんの姿が忘れられません。
紙のコースターはなくても十分です。

「お客様が応援したくなる企業」がこれから生き残っていくと思います。

この企業がなくなったら困る、唯一無二の企業だから!そんなふうに思っていただける会社にしていきたいですね。