「ワダのその時、思ったこと、感じたこと」 (2021/12/22 №102)

「パルスオキシメーター」の開発者は無名の技術者だった!

今やパルスオキシメーターの存在があってコロナ感染症から助かった人が多数いることは知られている。

パルスオキシメーターは人差し指の先端にはさむと血中酸素飽和度(赤血球のヘモグロビンがどのくらい酸素と結びついているかを示す数字)を瞬時に表示する。この値が93%前後やそれ以下になると危険信号でコロナ感染後に重症化するかどうかを見極める重要な指標の一つとなる。

厚労省や医師会も自宅に一個は備えて心配な時は計って欲しいと注意を促した。このパルスオキシメーターがあって100万人の命を救ったと言われている。今後、体温計のように「一家に一台は置く」というようになるかも知れない。

このパルスオキシメーターの開発者の青柳卓雄さんが2020年4月に老人ホームでひっそりと84年の生涯の幕を閉じたという。

青柳さんは島津製作所、日本光電工業で医療機器の開発に携わっていた。日の目をみなかったパルスオキシメーターの原理の発見をされながらも埋もれたような状態であったのが、このコロナの発生でコロナ感染者患者の病態把握において、世界中でパルスオキシメーターの有用性が再認識されたことから「パルスオキシメーターの開発と実用化」により第4 回日本医療研究開発大賞/内閣総理大臣賞を2020年に受賞された。